遠くから見ても読みやすく、瞬時に判読できるフォントが必要な場所。それは高速道路や不特定多数が往来する駅や空港ですよね。公共の場で使用するフォントは、誰もが読みやすく誤読しにくいものを選ぶことが重要です。多様な利用者への配慮として公共施設や案内表示、標識などで積極的に採用されているフォントの世界。
高速道路のフォント「ヒラギノ」
まずは「高速道路」。昔は「公団ゴシック」という、高速走行中でも遠くからしっかり読めるように作られた独自のフォントが使われていました。ちょっと角ばったデザインで、画数の多い漢字でも見やすいように工夫されていたんです。でも、2010年以降は「ヒラギノ」という、Macユーザーならおなじみのフォントに変更。ヒラギノはSCREEN(旧・大日本スクリーン製造)が1993年にプロ向けデジタルフォントとして発売。「クールでスマート、明るくくせのないベーシック書体」をコンセプトに作られた。SCREENの代表書体となった「ヒラギノフォント」英字は「Vialog」、数字は「フルティガー」という、世界的にも有名なフォントが採用されています。

都市の交通機関は「新ゴ」
次に「東京メトロ」「小田急」など都市の交通機関。シンプルで太くて力強い印象のモリサワの「新ゴ」。1990年に「新ゴシック体」として写植用書体で発売。私もかれこれ25年近くお世話になっている大好きなフォント。遠くからでも見やすく、どんな天候でもしっかり読めるのが特徴です。最近は「UD新ゴ フォント(ユニバーサルデザインフォント)」という、視力の弱い人や高齢の方にも配慮した見やすいフォントも発売。欧文はここでも「フルティガー」サインや案内表示、公共性の高い分野で1番使われている。スイスの書体デザイナー、アドリアン・フルティガーによって1970年代にデザインされた欧文サンセリフ体フォントです。もともとはパリのシャルル・ド・ゴール空港の案内標識用に開発され、世界に広まったすごいフォント。

空港では案内表示、公共性の高い分野で
世界一使われている「フルティガー」
そして「空港」も同じく視認性重視。空港は世界中から人が集まる場所なので、誰が見ても分かりやすいフォントが選ばれています。成田空港はヘルベチカが使われていましたが、ここでも、案内表示、公共性世界標準と言ってもよい「フルティガー」に変わってきています。世界の空港ほぼ「フルティガー」が使われています。日本語は近年発表されたUCDA とイワタ、電通が共同で開発した「みんなの文字」とういうフォントが使われています。ただ美しいだけではなく、様々な方に読みやすいことを科学的に検証し、完成させた書体。いづれ購入したいと思う魅力的なフォント。

遠くからでも「読みやすい看板」をつくるなら、
最強「ゴシック系」フォント
看板の文字って、やっぱり「見やすさ」や「読みやすさ」が重要。世界的に考えてもゴシック体は線が太くて均一なので、遠くからでもパッと目に入ってきて、すぐに内容が伝わります。特に、移動中や車からのぞいた時にも、しっかり読めるのがいいところ。また、ゴシック体はシンプルなデザインが多く、ちょっとした小さい文字でもつぶれにくいんです。年配の方や目の弱い方にも優しいので、いろんな人にやさしい看板を目指したいなら、ゴシック系はぴったりです。最近は「ユニバーサルデザインフォント」も増えていて、さらに読みやすさがアップしています。デザイン性もバッチリで、モダンな雰囲気も出せるので、看板のイメージを損なう心配もありません。見やすくて、読みやすくて、みんなにやさしい看板にしたいなら、ゴシック系フォントで間違いなしですね!

「読みやすい」文字で、なおかつお店の雰囲気を出すデザインが良いですね。お気軽にご相談ください。